ラブクラフトレター

はい。今日も大人気ボードゲームの紹介をします。

 

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カナイセイジ作 「ラブクラフト・レター」

 

これは大人気ですよ。僕の周りでだけ。

なぜか僕の周りの界隈は、このゲームの魅力に取り憑かれてしまったため、

このゲームが「ゲームの合間の空き時間にとりあえずやるゲームランキング」第1位を獲得しています。プレイしすぎて写真の箱もボロボロです。

年末の「日本版 the one hundred 」では、我々はラブクラフトレターに組織票を投じる謎の集団になっています。

 

しかし、他のゲーム会では大人気の様子がないので、

これはおかしいな??ということでiPadを取り出しました。

これを機に世間的にも大人気ゲームの地位を獲得して、

打倒!テラフォーミングマーズ!!

と行きたいところです。

 

あ、今日はマゾゲーじゃないので、安心してください(?)

 

 

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さて、ゲームの説明に入る前に、

実は僕にはこのゲームがなぜ一般的には大人気でないか、大方の予想はついています。

 

クトゥルフよくわかんない」

これでしょう。

 

クトゥルフがテーマという時点で、かなり排他的な臭いがします。

僕もさして詳しくはないんですが、クトゥルフ神話の原作はゲームのタイトルにも入っている H.P.ラブクラフト さんが書かれている書物らしいです。僕は全然読んでないですけど。なんか難しそうなんで。

 

日本で親しまれている形としては、「クトゥルフ神話TRPG」のテーマとしての活躍が大きいと思います。

 

そんなクトゥルフですが、ハタから見る分にはイマイチ世界観がわからない。

よくわからないし、ホラーとか興味ないし、近づきたくない。

というボードゲーマーの方は多いのではないでしょうか。

 

安心してください。クトゥルフなんかどうでもいいです。

 

僕もこのゲームを初めてやった時は、クトゥルフ?何このタコ美味しいの?状態でした。

その状態でもこのゲームは楽しめます。大丈夫です。

 

ちなみにその後、クトゥルフ神話TRPGの方にもちょこちょこ触れるようにはなりましたが、

依然としてクトゥルフ神話がなんなのかはよくわかりません。

 

でもこのゲームは楽しいです。

前置きはこのくらいにしておいて、ゲームの紹介に移ります。

 

 

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いつも通りルールについては他の人に任せたい所ですが、

残念ながらたっくんさんは書かれていないようで、他のブログ等を検索しても、詳しいルールまで書いている方はパッと見ではいないようです。しょうがないので今日は苦手なルール解説から入ります。

 

 

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このゲームはあの有名な『ラブレター』のスピンオフゲームです。

基本的なルールはラブレターと同じですが、カードの名前が異なるのと、「狂気カード」というカードが入っている点が異なります。

 

一応イチから説明しますが、細かい所は省いています。すみません。

なんせ僕が持っているわけではないので(!?)

 

 

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【ゲームの進行】

このゲームは、

「1枚の手札を持ち、自分の番になったら1枚のカードを引き、1枚のカードを出す」

ということで進行します。

カードには1から8までの数字が書かれており、それぞれ固有の効果を持ちます。

この効果により、各プレイヤーは「脱落」することがあります。

 

【勝利条件】

ラウンドごとの勝利条件は、

①自分以外のプレイヤーが全員脱落する。

②山札がなくなるまで脱落せずに残ったプレイヤーが複数いる場合、最後に持っている手札の数字を比較して、大きいプレイヤーが勝利する。

の、いずれかです。(例外的にいきなり勝利する効果を持ったカードがありますが)

ラウンドに勝利すると勝利点チップが与えられ、これを規定枚数集めたプレイヤーがゲームに勝利します。

 

【カードの種類】

原版の『ラブレター』では1から8までの数字にそれぞれ1種類のカードが割り当てられていますが、こちらの『ラブクラフトレター』では、各番号に「正気カード」と「狂気カード」が存在し、0のカードも追加されるので、全部で17種類のカードがあります。内訳は省きますが、全部で25枚のカードがあります。

 

【正気カードの効果】

正気カードの方から効果を説明していきます。

1.「探索者」→他プレイヤーを1人選び、1以外の数字を宣言する。それがそのプレイヤーの手札の数字と一致していた場合、そのプレイヤーは脱落する。

2.「ウルタールの猫」→他プレイヤー1人を選び、そのプレイヤーの手札を見る。

3.「イスの偉大なる種族」→他プレイヤーを1人選び、そのプレイヤーと秘密裏にカードを見せ合う。数字が低かった方のプレイヤーは脱落する。

4.「旧き印」→次の自分のターンまで、自分を対象にするカードの効果を無効にする。

5.「アーミテイジ教授」→プレイヤー1人を選ぶ(自分でも良い)そのプレイヤーは手札を捨て札とし、山札から1枚引いて手札とする。

6.「ランドルフ・カーター」→他プレイヤー1人を選び、手札を交換する。

7.「銀の鍵」→自分の手札2枚の数字の合計が12以上である場合、必ず「銀の鍵」を場に出す。

8.「ネクロノミコン→このカードが自分の捨て札に置かれた時、自分が脱落する。

 

これらは全て、原版の「ラブレター」と同じ効果です。

このゲームで異なるのは、これから説明する「狂気カード」の存在です。

 

【狂気カードの効果】

狂気カードは、通常の状態では同じ番号の正気カードと同じ効果になります(「7.輝くトラペゾへドロン」を除く)

しかし、自分の捨て札に狂気カードが1枚でも置かれている場合、そのプレイヤーは狂気状態となり、それ以降に出した狂気カードは、狂気カード固有の効果を発揮するようになります。

 

狂気カードの固有の効果を説明していきます。

1.「深きもの」→他プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーの手札が1だった場合、そのプレイヤーは脱落する。1でない場合、正気状態と同様に1以外の数字を宣言し、その数字がそのプレイヤーの手札と一致していた場合、そのプレイヤーは脱落する。

2.「黄金の蜂蜜酒→他のプレイヤー1人を選び、そのプレイヤーの手札を見る。その後、山札から1枚引いて手札に加え、1枚を場に出す(2回行動)

3.「ティンダロスの猟犬」→他プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは狂気状態でなければ脱落する。

4.「エイボンの書→このカードを使用したプレイヤーは、このラウンドの間脱落しない。

5.「ミ=ゴ」→他のプレイヤーを1人選び、そのプレイヤーの手札を奪う。そのプレイヤーは予め脇に置かれている「0.ミ=ゴの検体」を手札とする。その後、自分は手札を1枚場に出す(2回行動)

6.「ニャルラトホテプ→全てのプレイヤーの手札を回収し、任意のプレイヤーに再配分する。

7.「輝くトラペゾへドロン」

→(正気状態)自分の手札2枚の数字の合計が12以上である場合、脱落する。

→(狂気状態)自分の手札2枚の数字の合計が12以上である場合、ラウンドに勝利する。

8.「クトゥルフ→このカードを使用した時、自分の捨て札に狂気カードが2枚以上ある場合、ゲームに勝利する(!)そうでない場合、使用した時点で脱落する。

(0.ミ=ゴの検体)→ゲーム開始時は脇に置かれており、「5.ミ=ゴ」の狂気効果でのみ手札に入る。このカードを使用した時、使用者は脱落する。

 

強いですね。クトゥルフなんか1発勝利ですから。狂気状態最高ですね。

ところが、狂気状態にもデメリットがあります。

 

SAN値チェック】

狂気状態のプレイヤーは、自分のターンを迎える度にSAN値チェックを行わなければならないのです。

 

SAN値チェック→自分の捨て札にある狂気カードの分だけ、山札からカードを引いて捨て札にする。カードの効果は発揮されない。この時、1枚でも狂気カードが捨て札になった場合、その時点でそのプレイヤーは脱落する。SAN値チェックはその時点で終了する。

 

そもそも人間が狂気状態で自我を保つのは難しいので、一定の確率で発狂します。発狂すると脱落です 。

 

【勝利点チップ】

正気状態で勝利した場合は「正気チップ」、狂気状態で勝利した場合は「狂気チップ」をそれぞれ獲得する。

正気チップを2枚獲得するか、狂気チップを3枚獲得するかした時、ゲームに勝利する。

 

 

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疲れましたね。慣れないことはするものではありません。

さて、ルールをやっとこさ説明したので、「このゲームがなぜ大人気ゲームたりうるのか」という点について説明していきたいと思います。

 

大きく分けて、2つあると思います(この人いつも2つある気がする...)

 

 

【1.思考の多様化】

大きな前提として、狂気チップ勝ちが狙えそうな状況以外、基本的にはこのゲームではあまり狂気状態にはなりたくないと思います。

SAN値チェックでは結構な確率で脱落しますし、良い狂気カードを引けないことには狂気状態のメリットが発揮できません。

更にはゲームに勝利するためには狂気チップが3枚必要です。割に合わなそうな感じがしますね。

 

「狂気状態になりたくない」という要素が付くことで、原版のラブレターよりも手札読みが複雑になります。

例えば手札に3と4がある場合。通常では3を出して勝負に行くほどの自信はありませんし、4で守備に回って様子を見たいところ。ところが4が「エイボンの書」であると、出してしまえば狂気に陥ってしまうため、正気チップがリーチの場合などは3で勝負に賭ける確率が少し高くなります。

すると、仮に4で勝利した場合では多少は相手に読まれにくくなりそうですし、4が敗北して捨て札にされれば他プレイヤーはそれなりの情報を得ることができます。

原版のラブレターと比べると、手札の出し方のパターンが少し多様になりますね。『ラブレター』は少しシンプルすぎると思っている方は、より一層楽しめると思います。

 

また、リーチプレイヤーへの対処としても、「5でとりあえずカードを捨てさせて、何とか早めに狂気にさせてSAN値チェックで脱落してもらおう」などという考えも浮かんでくるので、こちらも少し思考が変化しますね。

 

 

【2.狂気のロマン】

とはいえ何らかの理由で狂気に陥ってしまえば、もう怖いものなしです。なんでもいいから狂気カード来い!という気持ちになってきます。この狂気カードが使えた瞬間のテンション上昇がクセになります。

トラペゾヘドロンやクトゥルフで勝利できた場合は絶頂モノですし、ニャルラトホテプなんかでもとりあえず楽しい。

冷静になると、手札を集めて再分配したところで言うほど有利か?とも思いますが、もうこの際勝敗とかそういうのは関係ないです。

みんなの手札を集めることに意味があります。

「エイボーン!脱落しませーん!www」ということに意味があります。

 

いかんせんこの状況の発生頻度があまり高くないので、少しプレイしただけではクセにならないのが難点ですね。

頻度が高くないからこそテンションが上がるわけですが。

騙されたと思って沢山やってください。どこかで目覚めます。

 

 

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ということで、今日は大人気ボードゲームラブクラフトレター」の紹介をいたしました。

やってみたいと思わせることができたかは不安ですが、

「あーなんか20分くらい余った」の時は是非とも、ラブクラフトレターを!お願いします!

 

え?ペンギンパーティをやる?

 

...

 

ペンギンパーティは楽しいので仕方ないです...。負けました...。

 

 

今日もお読みいただきありがとうございました。次回もどうぞ、よしなに。